東京都江東区に属している木場は、オフィスが多く立ち並んでいますが、実はとても住みやすい街でもあります。商業施設や広い公園などファミリー層にも嬉しいスポットが多数あるほか、交通アクセス環境が良く、通勤や通学に利便性も高いのが特徴です。こちらでは、そんな木場の魅力をご紹介します。
木場は自然豊かな住みやすい街
東京都23区のうち江東区に属している木場は、かつて材木を比較的長期間にわたって集積および貯蔵する施設を完備した、貯木場でした。
材木の仕分け・貯材・販売を行うには広い平坦地が必要であり、さらに原木はそのまま置いておくと虫食いが発生してしまうため、水に浸けておく必要があります。江戸の町作り開始以来、各地を転々としていた材木商たちは、1701年に材木置き場に指定された深川の埋め立て地に定着しました。このエリアが、1703年に材木を置く場所として「木場町」と命名されます。
しかし、明治維新以降になるとごみの埋め立てが進み、木場の前から海がだんだん消えてしまい、戦後には地番沈下や立地条件の悪化が見受けられたことから、1969年に貯木場の役割は新木場に移りました。木場という名前はこの名残です。木場にあった貯木場は埋め立てられ、跡地には木場公園が造成されました。
東西線と充実のバス路線が揃う
木場には東京メトロ東西線が乗り入れています。東西線を利用すれば、乗り換えなしで日本橋に約5分で行くことができます。西船橋から中野まで通っていることから、通勤や通学はもちろん、お出かけにも便利な路線です。ただし、東西線は東陽町から西船橋間は地上を走ります。荒川を渡る際は鉄橋を渡るため、風が強い場合や大雪に見舞われると運行を停止または速度を落として運転をすることから、天候によっては注意しなければなりません。また、バス路線が豊富で、菊川駅・東京スカイツリー駅方面、豊洲駅・新橋方面、東陽町駅・錦糸町駅方面、門前仲町・東京駅方面など多くの路線バスが運行しています。木場は首都高速道路の出入り口となっています。
ショッピングにも困らない環境
木場はショッピングに便利なエリアです。昔ながらの商店街から大型商業施設まで、お買い物スポットが充実しています。中でも「深川ギャザリア」は、ビジネス・ショッピング・アメニティが共存する施設です。オフィスビルには、りそなホールディングス東京本社・りそな銀行東京本部・埼玉りそな銀行東京本部などの大企業が入っています。一方で、商業棟にはイトーヨーカドー木場店・ヒマラヤスポーツアベニュー木場店・109シネマズ木場などが入っています。プラザ塔には、和食・中華・洋食などの飲食店や、会員制のフィットネスクラブ、そして江東区の一部地域を放送地域としているラジオ放送局があります。ほかにも、「赤札堂」や「東京イースト21」というオフィス・ホテル・商業施設の3つの機能を有する複合施設もあるため、お買い物にはとても便利です。周辺エリアまで足を伸ばせば、ららぽーと豊洲もあることから、休日のお出かけもしやすくなっています。
水路や川などの自然あふれる環境
木場は都心までのアクセスが良好でありながら、豊かな自然にも恵まれているため、住みやすい環境が整うエリアです。周辺には水路や川が多く、水辺の散策路や公園も充実しています。特におすすめしたいのが、総面積24.2haの広大な敷地の「木場公園」です。季節ごとに多種多様の花を見て楽しめる都市緑化植物園や、小さいお子さんでも楽しむことができる遊具があります。広い多目的エリアにはバスケットゴールもあるので、思いっきり体を動かせます。夏になると「じゃぶじゃぶ池」という子ども向けの水遊びエリアが人気です。園内にはバーベキュー場やテニスコートもあり、大人も存分にレジャーやスポーツを楽しめるほか、ドッグランもあるためペットを飼っている方にも最適です。約3.5キロあるランニングコースは平日の夜でも利用している人がいるほどの人気ぶり。木場公園の北側には「東京都現代美術館」があり、アートに触れることもできます。
ファミリー層に人気のエリア
木場はオフィス街でありながら、ファミリー層からも人気のエリアです。通勤や通学に便利な交通アクセス環境が整っており、エリア内には公園やスーパーが揃っていることからも、家族向けだと言えるでしょう。オフィス街が多く、街全体に落ち着いた雰囲気があります。さらに、木場エリアには英語教育に力を入れている保育園や幼稚園があり、教育に力を入れたいご家庭にもおすすめです。
また、お子さんがいる家庭にとって不可欠な、病院も充実しています。木場駅から徒歩3分にある「木場病院」は、24時間受付の救急外来が利用できます。平日の夜間および休日の小児科の急病は、江東区役所前にある「江東区医師会館」で診療してもらうことができます。また、商業施設内にクリニックがあることから、通院しやすさに定評があるのも特徴です。
江東区では中学卒業前の児童を対象にした「子ども医療費助成」を行っており、病院での保険診療の自己負担分が助成され、診察費用や薬代の自己負担がありません。ほかにも、ひとり親家庭や障害がある児童への支援なども行われており、ファミリー層も安心して暮らせる環境となっています。
どんな飲食店がある?(1km圏内)
木場にある飲食店は、居酒屋が306件ともっとも多くなっています。次に多いのは和食の287件です。韓国料理店は少なく、15件もありません。オフィス街である木場はサラリーマンやOLが多く、会社勤めの方が利用しやすいお店が人気のようです。
どんな業態が出店チャンス?
木場には和食や居酒屋のお店が多いため、これらの業態に出店チャンスがあると考えられます。出店には、場所選びがとても重要です。同じ業態の店が多く営業している場所であれば、新しい店舗も繁盛する可能性が高いため、場所選びには力を入れてみましょう。
周辺の主なスポット
・深川ギャザリア
・イトーヨーカドー木場店
・木場公園
・洲崎神社
・居木神社
・繁栄稲荷神社
・東京イースト21
・東京おこのみスタジオ
・アクアパーク品川
・フジゴルフセンター
・深川江戸資料館
・キッザニア東京
・深川おどり劇場
どんな客層?
【平日/昼】
木場のある江東区の昼間人口は、454,680人となっており、夜間よりも増えます。オフィス街であるため、昼間は通勤してくる方が多く、飲食店の利用者もサラリーマンやOLが中心になります。メニューの価格は利用しやすい1,000円以下に設定しているお店が多いようです。
【平日/夜】【土日】
江東区の夜間人口は376,784人です。通勤してきた方たちが帰ってしまうため、夜になると人口が減ります。飲食店の利用は、仕事帰りのサラリーマンやOL、地元住民がメインになります。接待に使われることも多いため、メニューの価格は少し高めの3,000~4,000円が平均的です。
人口特性
木場の世帯数は5,863世帯で、人口総数は107,780人です。男女の割合は同じくらいと言えます。木場周辺には家族向けのマンションがたくさんあり、ファミリー層が多く住んでいます。反対に、一人暮らし用の物件は少ないため、単身世帯は少なめです。
乗降人数
東京メトロ東西線の2016年の1日平均乗車人数は、76,264人です。2010年にりそなホールディングスが東京本社を木場にある深川ギャザリアに移転したことから、乗員人員は増加の傾向にあります。木場駅から門前仲町駅間は東西線の最混雑区間というデータがでています。
木場の賃貸相場
木場の賃貸相場は、ワンルームを借りた場合8,46万円、1LDKを借りた場合が11.83万円となっています。2LDKを借りた場合は、18,60万円です。周辺エリアの家賃と近くすると平均的な価格帯と言えます。広い家の家賃もそれほど高くないため、ファミリー層にもおすすめです。
木場の店舗賃料相場
木場で店舗を借りる場合、平均坪単価は18,375円です。ひと月に払う賃料は40~60万円の方がもっとも多いですが、40~20万円払っている方や、20万円未満を払っている方も多くいらっしゃいます。ただし、店舗の立地や広さによって賃料は大きく変動します。