三越前近辺は、江戸時代から商業の街として栄えてきました。現在の三越前駅周辺には、越後屋の跡地に建てられた三井財閥の本拠地「三井本館」、国の中央銀行である「日本銀行」、重要文化財にも指定されている老舗百貨店「日本橋三越」などの歴史的建造物が圧倒的な存在感を放っています。
三越前周辺のグルメ
三越前周辺には、歴史を感じさせる老舗から、再開発がもたらした比較的新しい店舗までバリエーション豊かな飲食店がそろっています。東京観光の名所でもあり歴史ある街だけに、高級店も多いです。
老舗が軒を連ねる「むろまち小路」
昭和通りと中央通りに挟まれた「むろまち小路」は、古くからこの地で営業する飲食店が多いことでも知られています。裂きたて、蒸したて、焼きたてを信条とした江戸前の蒲焼が楽しめる「うなぎ伊勢定本店」や、1948年創業の喫茶店「ミカドコーヒー」、コシの強い蕎麦とこだわりのつゆで創業からの味を守り続けている蕎麦屋「利休庵」など、永い歴史をもつ老舗が、令和の時代にも伝統の味を伝え続けています。
ちなみに「むろまち小路」は、電線を地中化し、さらには路面を石畳にすることで、江戸の粋と品格を受け継いだ風情ある通りとなっています。魚市場発祥の碑や、5つの層が江戸・明治・大正・昭和・平成を表した「時層の門」は、この通りのシンボルです。
ミシュランガイドでもおなじみの高級店
大人の街というイメージも強い三越前には、高級店も多いです。先述の日本橋三井タワー内マンダリンホテル東京では、中華料理店の「センス」、フレンチの「シグネチャー」、モラキュラー キュイジーヌ「タパス モラキュラーバー」が、近年連続してミシュラン1つ星を獲得しており、ホテルとしても高い評価を受けています。また、素材にこだわり季節感に満ちた料理をいただけるフランス料理店「ラペ(La Paix)」や、目にも美しく味わい深い一皿が楽しめる「ASAHINA Gastronome」など、ミシュランガイドで見かけたことのある高級店も充実しています。また、コスパのよい店に与えられるピブグルマン獲得店も多数あり、サービスや味が評価されているクオリティの高い飲食店に恵まれています。
オフィスワーカーのランチにも最適な人気店
ビジネス街でもある三越前周辺は、平日のランチも盛況です。レトロな空間で日替わりの洋定食が楽しめる「TOYO」や、本格的なフレンチがランチ価格1,000円からいただける「レ ロジェ ビストロ ド ロア」、絶品の和牛料理と雲丹料理がランチでも堪能できる「本橋 加藤の肉丸 小川のうに丸」など、枚挙にいとまがないほどバリエーション豊かな飲食店がそろっています。
どんな飲食店がある?(1km圏内)
江戸の風情を引き継ぐ三越前には、和食店が1,462件、居酒屋が1,103件あります。古くから続く老舗や、観光客や周辺オフィスワーカーたちが立ち寄りやすいお店が多く、カフェは323軒、中華料理店、フレンチ、イタリアンなどは200軒台となっています。
周辺の主なスポット
・日本橋三井ホール
・三井記念美術館
・日本橋三越本店
・日本銀行金融研究貨幣博物館
・福徳の森
・日本橋三井タワー
・日本橋室町 豊年萬福
・箔座日本橋
・コレド室町1
・コレド室町2
・コレド室町3
・福徳神社
・ライオン像
・日本銀行
三越前に似た地域
新富町
新富町は、多くの路線が乗り入れるビジネス街です。三越前と同様に有楽町駅が徒歩圏内で、エリアが近いこともあり共通点の多い街です。
浜松町
浜松町は三越前と同じくビジネス街で、平日はオフィスワーカー需要が高いところが三越前と共通しています。
銀座
銀座は三越前と同様にショッピング施設が充実しています。観光地としても有名で、インバウンド需要も多いエリアです。
どんな客層?
【平日/昼】
三越前はビジネス街ということもあり都内でも有数の昼間人口をほこる街です。昼間は、近隣のオフィスワーカーに加え観光客が多くなります。ランチ平均単価は1,000円以下となっています。
【平日/夜】【土日】
夜になると日中とは客層が変わります。飲食店の利用は、仕事帰りのオフィスワーカーたちに加え、地元住民がメインになります。接待に使われることも多いため、メニューの価格は少し高めの3,000~4,000円が平均的です。
人口特性
「東京都の統計」や「jSTAT MAP」をもとにした「マンションくらし研究所」の調査によると、三越前周辺の昼間人口は50.3万人で、東京23区内で第1位となっています。夜間人口は1.7万人で昼夜の差は48,6万人です。オフィス街・観光地としての需要はもちろんですが、最近は再開発によりタワーマンションも増えており、交通アクセスの利便性の高さからファミリー層も多くなっています。
乗降人数
三越駅前の2019年の1日平均乗車人員は東京メトロ銀座線で36,582人、半蔵門線で31,036人となっており、半蔵門線内の駅では第5位の乗車人数となっています。銀座線は2015年から2018年までは増加傾向で、2019年に微減していますが、半蔵門線は2011年から増加の一途をたどっています。
どんな業態が出店チャンス?
三越前に出店している業態でもっとも多いのが『和食』と『居酒屋』の2ジャンルです。数が多いということは、地域に需要があるということでもあるため、和食や居酒屋であればある程度の需要は期待できそうです。また繁盛店の近くに出店すると集客しやすいというメリットがあるため、同じジャンルの人気店の近くに店を構えるのもおすすめの戦略です。
三越前の賃貸相場
三越前の家賃相場は、ワンルームで9万円台、1Kで10万円台、1DKで12万円台となっており、近隣エリアと比べてみても平均的な賃貸相場だといえます。交通アクセスが良く、スーパーやコンビニも充実しているため、一人暮らしからファミリー層まで、比較的暮らしやすいエリアとなっています。
三越前の店舗賃料相場
三越前周辺エリアの店舗賃料は、20万未満と20~40万円までが全体の半数以上を占め、約63%となっています。また最高坪単価は52,250円、最低坪単価は5,7892円で、平均坪単価は24,523円で、2019年以降減少傾向にあります。