杉並区高円寺は、多くの若者が集う街。街の中心に位置する「高円寺駅」の周辺には、若者向けの店舗が数多く並んでいます。しかし、この街はアンダーグラウンドな音楽シーンの発信地としても有名であり、それを象徴するライブハウスを忘れるわけにはいきません。また、商店街には個性豊かな人気店も軒を連ねており、街の特徴のひとつになっています。そこで今回は、高円寺に欠かせない存在であるライブハウスや駅前商店街に独特の雰囲気をもたらしている名店などについてご紹介します。
物価が安く若者に人気の街
高円寺は若者に人気がある街です。その理由のひとつは、物価が安いことにあります。格安スーパーとして有名な「OKストア」をはじめ、多くの格安スーパーが出店しています。日用品や食材を常に安く買うことができるので、若者にも住みやすいエリアといえます。
また、高円寺駅前には大小あわせて14もの商店街があります。商店街というと若者が少ないイメージを持っている人も多いと思いますが、高円寺の商店街は性質がまったく別です。休日になると商店街は若者で賑わい、本当に若者に人気がある街なんだなという印象を受けました。
商店街内は雑貨屋や古着屋など、若者向けの店舗が多いです。女性に人気がある飲食店もたくさんあるので、デートにも使えるでしょう。
若者が楽しめるお店が多い高円寺ですが、古くから続いている名店も人気があります。
物価が安くて若者に人気がある街として知られている高円寺ですが、昔から続く老舗は老若男女が愛するお店として健在です。流行を取り入れつつ昔ながらのよいところを残す高円寺を散策すれば、きっと不思議な体験をすることができるでしょう。昼間は本当に見所がたくさんあるエリアなので、高円寺を散策するようでしたら、日中問わず楽しむ事ができます。昼は和菓子を食べながら日本茶や貝料理などの専門店を巡って、夜にはライブハウスに足を運べば、高円寺の魅力について理解を深められると共に、充実した1日になること間違いありません。
鉄道も道路もアクセス環境は充実
高円寺には、JR中央本線が乗り入れる「高円寺駅」と、東京メトロ丸ノ内線の「新高円寺駅」があります。JR線は快速電車と各駅停車ともに止まるので、沿線に住んでいる人は乗り換えの手間がかかりません。私鉄から新宿を経由する場合などは、丸ノ内線も選択肢のひとつです。こちらは高円寺駅と住所が異なり、いくつかの商店街が両駅の間をつないでいます。道中には地名の由来となった寺院もあるので、行きと帰りの駅を使い分ければ、より散策を楽しめるでしょう。
街を走る主要幹線には青梅街道・環状七号線・五日市街道などがあり、自動車でのアクセスも問題ありません。埼玉県の所沢方面など西武線沿線の人は、青梅街道が便利でしょう。都心部からは、東京23区をめぐる環状七号線を目指すと分かりやすいと思います。
そして五日市街道は、高円寺駅の近くにある交差点が起点になっている道路です。立川方面からは、この通りを進めば駅まで迷う心配はないでしょう。この街道は、江戸時代、現在のあきる野市周辺から各種資材を運ぶために整備されたという歴史を持っています。場所によっては電車のほうが速いと思いますが、日常的にJR線を使っているなら、たまには車に乗りながら街道の歴史を感じてみてもよいかもしれません。
激安スーパーひしめく活気あふれる商店街
高円寺駅周辺は、北・南・西で大きく印象が変わります。高円寺で店舗を探すのなら、どの印象があなたのお店に適しているのかを検討してみましょう。
北側には詩人で直木賞作家のねじめ正一氏が書いた小説の舞台にもなった「高円寺純情商店街」(高円寺銀座商店会)や「庚申(こうしん)通り商店街」があります。「焼肉 あまね」や「ひら石」など、リーズナブルで美味しいお店が多くて学生でも楽しめる飲食店が多いエリアです。
八百屋、スーパーや電気店といった生活用品のお店が多く立ち並ぶため、高円寺に引っ越したらよく訪れるエリアとなるでしょう。
南口ではアーケードが特徴的な「パル商店街」「ルック商店街」(新高円寺通商店街振興組合)があります。スナックや古着屋が入り混じるエリアで、昼間は学生が、夜間はサラリーマンが多いです。
「サーティワン アイスクリーム」や「サンマルクカフェ」など、さまざまな業態のチェーン店が目立つため、食事に困ったらとりあえず南口に訪れるとよいかもしれません。
西側にあるのは、「高円寺中通り商店街」や中央線高架下にある「高円寺ストリート」です。高円寺ストリート周辺では居酒屋をはじめとする飲食店が多く、サラリーマンや大学生を中心に夜間はとても賑わいます。
高架下の奥に入れば、住宅街の中に秘密基地のような奇妙な建物を見つけられるでしょう。それは「キタコレビル」といい、日本ファッションを発信する場として若者達に人気があります。レディーガガのスタイリストが来たということで世界的にも話題のファッションビルです。
そのほかにも、活動家の松本哉氏が経営するリサイクルショップ「素人の乱」をはじめ、ゲストハウス、古本屋、トークライブハウスなど、個性あふれるお店が立ち並んでいます。
下町風情と若者文化がせめぎ合う高円寺
どこか懐かしさを覚える飲食店、老舗である和菓子屋や沖縄料理店など、下町風情があふれる高円寺。それと同時に古着屋やライブハウスなど、若者文化も発達しています。
例えば「杉並区立杉並芸術会館」。「座・高円寺」と愛称があるこの施設は、大衆演劇やミュージカルなどを鑑賞することができます。毎週のように公演する演劇が変わるので、何度も通いたくなってしまうでしょう。
音楽を楽しむなら「LIVE MUSIC JIROKICHI」があります。小さいライブバーですがとても雰囲気があり、常連客が多いです。年齢層は比較的高めで、落ち着きのある空間の中でさまざまな音楽を楽しめます。
若者が楽しめる古着屋さんは、「UNDER700」が有名です。高円寺で一番安い品揃えの古着はどれもコストパフォーマンスが高く、若者を中心に広く人気があります。UNDER700の名の通り700円以下で手に入る古着は、日本の若者だけではなく外国人もよく訪れるスポットです。
老若男女が楽しめる場としては、交互浴の聖地である「小杉湯」、低価格で飲み食いできるのんべえが愛する「高円寺ガード下飲み屋街」、ねじめ正一さんが執筆した小説の舞台となった「高円寺純情商店街」があります。下町風情と若者文化がせめぎ合いながらひとつの街として機能している高円寺は、散策しても飽きることはないでしょう。
どんな飲食店が出店チャンス!?
高円寺で新たにお店を出店するのなら、ラーメン屋がおすすめです。競争が激しい高円寺のラーメン業界ですが、多くのラーメン通が足を運ぶスポットのためチャンスは確かにあります。あなたの味でお客さんを魅了できれば、一気に売り上げを伸ばすことに成功するでしょう。