関内は産業・商業・観光などのあらゆる面で横浜市の中心となっているエリアです。歴史ある文化財と現代的な建築物が共存する関内は、地元住民のみならず観光客からも広く愛されています。今回は、さまざまな顔を持つ関内の魅力についてご紹介します。
横浜市の中心として発展してきた港町
関内には歴史的にも重要な港である「横浜港」が存在します。鎌倉時代から船の発着が行われていたとされている横浜港ですが、江戸時代末期の開国以降は外国船貿易の窓口としても栄えました。そのため関内には外国風の建築物が多く、街の様相には独特の風情があります。
レトロな街並みにたたずむビル群
関内駅から海にかけては、オフィス街が広がっています。レンガの敷き詰められた大通り沿いにはビルが建てられ、朝夕は通勤する方々であふれかえります。県庁や市役所、税務署など官公庁の施設が近くに集まっていることも、関内の利便性に大きく影響しているようです。
オフィス街である関内は各所へのアクセスが良好で、横浜駅までは乗り換えなしの5分で行くことができます。鉄道6社の路線が乗り入れる横浜駅に気軽にアクセスできるのは大きなメリットといえるでしょう。新幹線乗り場がある新横浜駅までは、横浜市営地下鉄ブルーラインで15分前後です。住宅地として人気の川崎エリアにも20分ほど電車に乗れば移動できます。
都内へのアクセスも優秀です。東京駅までは35分程度、新宿駅には約40分、上野駅には43分ほどで到着します。乗り換え回数も少ないため、大きなストレスもありません。
歴史的建造物が集まる関内
横浜スタジアムから横浜港までをつなぐ「日本大通り」は、日本ではじめて西洋式の建築方法で作られた道路です。歩道の幅3m、道路全体は36mと広く、街路樹には銀杏の木が植えられています。日本大通りには、明治から昭和初期に建てられた歴史的建造物が数多く残っています。さらに、そのほとんどは現在も官公庁やレストラン、その他オフィスとして使われているのです。
日本大通りを含む関内の海沿いには、「横浜三塔」と呼ばれる3つのタワーがあります。それぞれキング・クイーン・ジャックの愛称で呼ばれる横浜三塔は、かつて外国船が入港する際の目印となっていました。現在は神奈川県庁・横浜税関・横浜市開港記念会館として稼働しており、国や横浜市から重要な文化財として保護されています。
関内駅から徒歩5分以内の観光スポット
関内駅の南側改札口から出て徒歩3分の場所に「横浜スタジアム」があります。通称「ハマスタ」として親しまれているこのスタジアムは、地元球団「横浜ベイスターズ」の拠点としても有名です。販売している食品のメニューも豊富で、崎陽軒のシウマイやオリジナルビールにカレー、夏にぴったりのみかん氷などが人気です。横浜スタジアムは2020年の東京オリンピックで野球とソフトボールの競技会場となることが決定し、改修工事が始まっています。
関内駅の北口側には、「イセザキモール」というショッピングストリートがあります。常に人通りの多いイセザキモールですが、横浜駅付近の開発が進むまでは横浜の商業の中心地として栄えていました。日本初の歩行者天国であるこのモールには、明治創業の歴史ある店舗も数多く存在しています。
日本有数のチャイナタウン「横浜中華街」
1859年、日本の開国にあわせて横浜港が開港しました。当時、中国から訪れた華僑の人々が築いたチャイナタウンが、現在の「横浜中華街」です。およそ0.2km2の土地に500を超える店がひしめきあう横浜中華街は、日本にいながら異国情緒を楽しむことができる場所です。
チャイナタウンは世界各地にありますが、日本の中華街は他国と大きく異なる点があります。海外のチャイナタウン利用者は9割以上が中国人ですが、日本に限っては客層のほとんどが日本人なのです。横浜中華街も例にもれず、日本人の利用者が大半を占めています。特に2004年以降は最寄りの「元町・中華街駅」が開通したのにともなって、観光客が急激に増加しているようです。
中華街の中にある「関帝廟(かんていびょう)」は、横浜港の開港から十数年後に完成したといえわれています。その後も改築をくりかえし、現在の廟は4代目です。関帝廟には商売の神である「関羽(かんう)」がまつられており、毎年2月の「春節」や8月の「関帝誕」では盛大なお祭りが行われています。
見どころ盛りだくさんの未来型都市「みなとみらい」
関内駅から徒歩圏内の「みなとみらい」には、数多くの見どころが詰まっています。
・日本で2番目に高いビルである「横浜ランドマークタワー」
・現代美術の宝庫「横浜美術館」
・2010年にアジア太平洋経済協力首脳会議が行われた「パシフィコ横浜」
・日本では数少ないパイプオルガンのある「横浜みなとみらいホール」
その他、みなとみらいにはショッピングモールや公園、博物館や遊園地など、1日かけても回りきれないほどの施設がそろっています。
みなとみらいの新港地区にある「横浜赤レンガ倉庫」は、その名の通り赤レンガで建てられた明治時代の建物です。中ホールやレストラン、ショッピングモールが入っています。ドイツの建築様式を取り入れて作られた赤レンガ倉庫は、毎年オクトーバフェストやクリスマスマーケットを開催しています。これらのイベントは非常に人気が高く、2016年のオクトーバフェストではおよそ14万人、クリスマスマーケットでは80万人以上を動員しました。
どんな飲食店がある?(1km圏内)
関内には居酒屋1,056件、BAR536件があります。仕事帰りや休日に立ち寄れるアクセスの良さから、宴会向きの店が多いようです。和食店の数も912件と多く、海が近いことから新鮮な魚介に舌鼓を打てる和食店に人気が集まっているといえます。
どんな業態が出店チャンス?
繁盛している店舗の近くで同じ業態の店をオープンさせれば、店に注目が集まる可能性が高まります。居酒屋と和食店のニーズが高い関内であれば、居酒屋と和食店の新規出店にチャンスがあります。競合店がひしめく中で比較されることで、店の質も高まっていくでしょう。