
駐車場が必要な飲食店とは?
都心や駅前など交通の便が良い場所にある飲食店では、徒歩での利用客が多いため、必ずしも駐車場について考える必要はありません。では、どんな場合に駐車場を確保した方が良いのでしょうか?駐車場が必要となるのは、例えば郊外に出店予定の飲食店が挙げられます。郊外では車移動が当たり前となっている地域も多く、場所によっては駐車場の確保が必須レベルと考えた方が良いでしょう。来店する客のほとんどが車を利用している、というケースも珍しくありません。
駐車場が必要か否かは、出店予定となる地域の交通事情により異なります。出店前に近隣店舗の状況を確認し、おおよその判断をしておくと店舗探しもスムーズになるでしょう。
駐車場を付けるメリットとは?
駐車場を付ける最大のメリットが、「来店機会の損失を防ぐことができる」という点です。駐車場が十分に確保できていない飲食店は、それだけで来店候補から外れてしまう場合があります。いくら美味しい料理を提供していても、客足が遠のけば売上には繋がりません。また、「立地条件の悪さを補う」「未然に路上駐車を防ぐ」といったメリットもあります。とくに利用客による路上駐車は、近隣店舗や住民とのトラブルになり兼ねない問題。車での利用客が多い地域であれば、十分な駐車スペースはあらかじめ確保しておきたいところです。

駐車場を付ける時の注意点
駐車場は、あとから確保したいと思っても難しいものです。そのため、駐車場が必要となる店舗は、店舗物件を探す段階から考えていく必要があります。といっても、駐車場であれば何でもOKというわけではありません。駐車場を設ける上で抑えておきたい、注意点を見ていきましょう。■十分な駐車スペースがあるかを検討する
駐車場を設けていてもそれが座席数に見合っていなければ、十分な駐車スペースを確保できているとはいえません。車で来店するお客様は、駐車場が満車の時点で来店を諦めてしまうこともあるので、座席数に見合った駐車スペースの確保が必要です。例えば、客の多くが車で来店する飲食店で、客席が30席あるにもかかわらず、駐車スペースが2台分しかなかったらどうでしょうか。2組以外は店内に入ることすらできず、残りの客席がムダになってしまいます。
駐車スペースを考えるときは、座席数と車に来店するお客様の割合を予測した上で、検討しましょう。なお、スタッフも車通勤の場合は、その分のスペース確保も必要になります。
■家賃だけでなく駐車場代も確認する
駐車場を設ける、ということはそれだけ毎月の固定費が増えることも忘れてはいけません。店舗物件を借りるときは必ず、家賃と駐車場代両方の金額をチェックすることが大切です。毎月支払える金額か確認したうえで、契約をしましょう。
■トラブル対策をしておく
駐車場内では、事故や利用客以外の無断駐車など、様々なトラブルが発生する可能性があります。防犯カメラの設置や駐車場への張り紙など、トラブルを回避するための対策についても考えておきましょう。
駐車場を確保できない場合は?
店舗物件によっては近場に駐車場を確保できない場合もあります。だからといって、駐車場を確保しなくても良いというわけではありません。駐車場が無いことによる、来店機会損失の可能性は捨てきれません。このような場合、付近のコインパーキングを案内をするのも一案ですが、駐車料金が利用客側の負担になってしまうのがデメリットです。サービス向上を狙うのであれば、コインパーキングの案内に加え、店側での駐車料金の負担を検討してみるのも良いでしょう。
なんとなく駐車場の用意を検討している、という飲食店経営者もいるかもしれません。しかし、お客様にとって駐車場は、店選びの重要なポイントの一つとなることも。十分なスペースを確保するのはもちろん、出入りのしやすさやなど、お客様目線で利用しやすい駐車場を考え、検討してみましょう。